H&M日本上陸、そしてついでにIKEAの話
ちょっと遠いけど今日オープンの銀座のH&Mに行こうかと思ったけど、例によって行列してるみたいなのでやめました。仕事もあるし。そういえばユニクロ原宿店オープンのとき、社内吊り広告の1900円というのに釣られてフリースを買いに並びに行った気がする(いま調べたら10年前の1998年でした)。みんな新規オープンで並ぶの好きですよね本当に。そう考えると、ちょっと前の銀座マロニエゲートのオープン初日のガラガラ度は、あんまりよくないスタートだったんでしょうね。
そして、H&Mといえばスウェーデン、スウェーデンといえばフリーセックス、ノーベル賞、そしてイケア。そういえば、イケア日本上陸のときも船橋で並んだっけ。そのとき、あっちこっちに貼ってあったいろんな種類のイケアの広告(コピーというより特にデザイン)がすばらしくて、ああ、一生の広告人生の中で自分はあんな仕事を何回できるだろうかと思ったのを覚えている。あれって、確かアサツーの制作?
ところで、そのイケアはイメージ的に、人間先進国のとか、スタイリッシュとか、合理的とか、社会貢献とか、エコロジーとか、いいイメージがあると思うのですけど(実際、amazonのレビューも、そういう感じでみんな褒めている)、経営の独占的支配や徹底的な節税のために実はとても複雑なことやってるんですね。昔、はてなのホットエントリーに上がったみたいで今更かもですが、山形浩生さんが翻訳した2006年の記事をさっき初めて読みました。(乱暴に要約すると、オランダに慈善団体をつくって、そこにグループの利益を溜め込んでいる。もちろん法は犯していない。)
もともと、金儲けに必死になるとか節税とかそういうことは、日本人のメンタリティとして悪いことのように捉えられてるので、あのスバラシイ(イメージのある)イケアが、そんなことしてるのか、と盲目的状態から少し距離を置いて客観視する必要があるかもしれません。なんて、日本人には想像もできないでしょうが(自分もできなかった)、事実こういう経営をしていると知ることは、ある種のマインドコントロールを解いてくれる作用があって気持ちいいです。だからこそ、なんだと!?あのイケアが!?と怒る人もいるわけで。
なのでそういう怒る人が出てくる状況に対して、解説の最後に山形浩生さんは「ここまで読んでイケアに対して何やら変な義憤をたぎらせているそこのキミ! はやまったことをする前に、こっちを読んでおけ! イケアのやってるのは、たかだか税金回避であって、人倫にもとる悪行ではないからな! それはまちがえるなよ!」と別の記事で注意を呼びかけているので、興味のある方は両方読んでみてください。両方面白いです。
はてさて、いよいよ日本にやってきたH&Mはどういう経営をしてるのでしょうか。興味あります。
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