『いつかパラソルの下で』森絵都
『いつかパラソルの下で』は褒めてる人が多い本。たぶん、自分の親のルーツ探しネタというのは、いろんな作家が書いているのでしょうけど、個人的には鷺沢萌の『駆ける少年』を昔読んでよかったのを覚えている。(いまAmazonで調べたら絶版ぽかった。泉鏡花賞も取ってるし鷺沢萌の中でもいい小説だと思うのだけど。)
森絵都さんは直木賞系だし純文学系の鷺沢さんと比べるのはかわいそうだけど、やっぱり毎度のことながら直木賞系の小説は一文一文の読み応えがない。どうしてもストーリーの流れで読ませることがメインなので、「この一行にシビレタ!」「この一行を読んだだけでも、この小説を読んだ価値がある!」と思える確率が低い。
直木賞の『風に舞いあがるビニールシート』と、二作とも片岡義男みたいに題名が散文的なのは編集者のアドバイスなんでしょうか。
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