『運命じゃない人』

運命じゃない人』を見ました。世間の評価どおり面白かった。


が、映画の内容自体が面白いのではなくて映画の構造、ストリー構成がめずらしいだけなので、次回作は一体どうするつもりなんでしょうか。


映像美とか人間の描き方とか、そういう映画そのものの魅力で勝負していないので、『メメント』(逆回転)とか『ユージュアルサスペクツ』(最後にドンデン)とか、ナイト・シャマランのいろいろ(最後にドンデン)とか、そういう種類の一発芸を評価されてしまうと、監督としては次回作にかなりプレッシャーだろうなあ。


また何かそういう手を使うのでしょうか。でもそういうことをすれば「日本のシャマランだ、わーい」と確実にバカにされるから、まともに作るしかないような気もする。


もともと、この『運命じゃない人』も、始まった最初のあたりの「男と女の出会いなんてもんは、電話番号を聞けたかどうか、そのたった11桁の数字を知ってるか知らないかだけで運命が変わるんだよ」みないなセリフのところで、内容的にこの映画期待できるかもと思ったのですが、そういう映画じゃなかったという意味では裏切られた。実際、構成のギミック抜きで何か魅力的な映画かと考えると、とくに魅力は感じませんでした。


でも、クドカン木更津キャッツアイ』も実は、そういうのと同じ種類の脚本上の構成ギミック(途中で逆回転)を使ったドラマなのだけど、『木更津キャッツアイ』はそういうギミック抜きで考えても、やっぱり面白い。さすがクドカン