『「世界征服」は可能か？』岡田斗司夫

『「世界征服」は可能か？』を読みました。面白かったです。岡田さんのことなので、世界征服を企む悪者の類型分析や世界征服のための現実的なプロセスの検証から最後にどういう結論に論理を落とし込んでいくのかなと期待しながら読んでました。

アマゾンのカスタマーレビューでは「最後の章以外、劇的に面白い」とありますが、むしろ最後の章が面白かった。面白かったというか、（その結論に同意するかは別として）そういう所に着地させるか、という切り口が面白かったです。

逆に最後の章以外は、『空想科学読本』や、かなり昔に流行った『ウルトラマン研究序説』と同じレベルの内容で、「そういう考え方（＝世の中や世界に対する解釈の仕方）って刺激的！」というより、「あっはっは、確かに冷静に考えたらそういうのって滑稽だなあ」「あっはっは、（バビル２世の）ヨミ様って本当に気まじめな悪党だなあ」「レインボーマン再放送してほしいけど絶対ムリっぽいなあ」というレベルにしか行ってない部分が多い気がしました。

確かに最終章で説得力を増やそうと思ったら、そういう悪党たちの面白い事実を前半の章で示しておかないといけなかったのは理解できるのですが。でも、多くの人が読んで面白いのは、そういういろんな悪のパターンや、世界征服のプロセスを説明した前半部分だと思います。

で、この本も面白いのですが、実は同じ著者の『僕たちの洗脳社会』のほうがもっと面白いです。オタキングのサイトで無料でも読めますが、もともとそんなに高いものではないのでネットで読むのは「はじめに」だけにして、面白そうなら本を買うほうが読みやすいかもしれません。

それにしても最近岡田さんが激ヤセしてるのは大丈夫なのかな。（と思ってブログを見たら、ただのダイエットだった。）

ぜんぜん関係ないですけど、池田晶子さんが亡くなっていたのを昨日知りました。新刊本がどんどん出てるイメージだったので驚きました。

「世界征服」は可能か?
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空想科学読本1[新装版]
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ウルトラマン研究序説
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ぼくたちの洗脳社会
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