『ダメな自分を救う本』石井裕之

この人は一貫して同じような本を書いていますが、この本がいちばん売れているのはやっぱり本の題名の上手さなんだろうなあと思います。


もともとなんとなく普段から心がけていることと重複してましたが、いろんな自己啓発本の中ではいい本だと思います。


この本の『「今できないこと」を考えても仕方がない、「今(この瞬間に)できること」を実行するべし』というのはずっと昔から西川きよし師匠が言ってる「小さなことからコツコツと」のことでもあるし、いまビジネス界で静かなブームの「GTD」の手順の途中にある「つぎの物理的なアクションは何か?」を考えるときに、漠然と抽象的にではなくなるべく具体的な最小単位のアクションに落とし込んでリスト化して実行するという考え方と同じだし、もっともっと昔の『方法序説』の第二部でデカルトが言ってる、大きな問題、難しい問題は小さな問題に分割して一つずつ解決していけというのと同じなので、特別新しいことでないのは確か。でもそれは普遍的な有効性がある証拠とも言えます。


それにしても、この本はブックオフで買ったのですが、線引きや書き込みがいろいろあることを買った後で気付いてちょっと失敗しました。そのかわり、「ダメな自分を克服して、どんな自分になりたいか?まずは左の空欄に書き込んでみましょう」と序章部分に指示があって、その空欄に「ペ・ヨンジュンさんのようになりたい」と、ミミズの這ったような弱々しい字で書いてあったのに笑えたのでまあよかった。


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