映画『アフタースクール』、「バウハウス・デッサウ展」

北野武 芋洗坂係長 24時間テレビ


カンヌ映画祭で賞を獲りまくった『運命じゃない人』内田けんじ監督メジャー第二弾『アフタースクール』を見に行ってきました。映画やドラマの楽しみを堪能できました。


伏線につぐ伏線で中盤で大ドンデンの後、終盤に向かってその伏線が一気に収束というパターン。最近の小説で言えば伊坂幸太郎さんのような。物語のど真ん中に一番の転換ポイントを持ってくるのはハリウッド方程式どうりで、文芸じゃなくてエンターテインメントな監督なんだなと改めて思った。


運命じゃない人』を見たとき確かこのブログで「こういうタイプの監督は第二作で本当の実力がわかる」みたいなことを書きましたが(過去のブログを読み返した。とても辛口。なにかイヤなことでもあったんだろうか)、前言は撤回。なぜなら、今回の『アフタースクール』も前回の『運命じゃない人』も手法が似てるから判断保留。


『アフタースクール』に対してネガティブな感想を持つ人の多くは、いわゆる「人間が描けてない」という点が気になるのだと思う。「ストーリー展開に凝るのはいいけど、それぞれのキャラクターにもっと感情移入できるようになればいいのにな」のような。


毎作、ドンデン返しがお約束みたいになってしまうと(『シックスセンス』)のM・ナイト・シャマラン監督みたいに悲惨なことになる。内田監督は2作目ですでにシャマラン監督のレベルは超えた気もしますが、ストーリーの巧みさだけじゃない作品も見てみたい。そのときに実力がわかるのでは。


でもとにかく、日本人監督ではめずらしく無条件で次作を見たい監督。頭がモジャモジャの人が言ったセリフ「全部わかったような顔をして勝手にひねくれて・・・学校がつまんないだのなんの。あのなあ、学校なんてどうでもいいんだよ。お前がつまんないのはお前のせいだ」は胸に響くいいコピーだった。




それから、上野の東京藝術大学大学美術館の「バウハウス・デッサウ展」に行ってきました。


バウハウスとは建築・美術の歴史の中でとても重要な役割を果たした1919年ドイツで設立の美術学校。


最近行った美術館の中ではめずらしく、自分のペースで見て歩けないほどの大盛況。にもかかわらず、インパクトというか面白さというか、そういう点では自分の好みではなかった。残念。建築科の学生さんが多かったのかな。


大学美術館隣のアートスペースの本屋で見たロン・ミュエックの巨大赤ちゃんの作品写真集のほうがむしろ良かったという皮肉。


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