最近みた映画『狼たちの午後』『ハッシュ!』ほか

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アル・パチーノの『狼たちの午後
アメリカンニューシネマの1つですが、文学的でよかった。文学的というのは、人生の苦悩が出てるところ。表面上は銀行強盗立てこもりエンターテインメントなのだけど、主人公のアル・パチーノの「今まで平凡に家庭を持って平凡に働いて平凡に生きてきたけどこれでいいのか」という鬱積がオカマ掘りだったり強盗だったり、そのやるせなさがよく出ていた。5点満点で3.5くらい。




『ぐるりのこと』橋口亮輔監督の『ハッシュ!』
前から気になっていたものの同性愛ものなので、ちょっと引き気味に見始める。生理的についていけない部分も一部ありましたが、異様に評価の高い『ぐるりのこと』よりもよかった。『ぐるりのこと』がゼロ地点の女が一度マイナスに落ち込んでまたゼロ地点に立ち直るのを描いていたのと対照に、『ハッシュ!』はマイナス地点の女が最終的にプラス地点へと至るのが描かれていたせいかと今思った。一緒に見ていた人が「橋口監督は女優の使い方がうまい」と言っていた。同意。それにしても木村多江片岡礼子がそっくり。監の好みなのか。5点満点で3.5くらい。




『マグノリア』
たしか3時間半くらいの映画だったけど退屈しなかった。変に大げさなアクションとかハリウッド映画的大事件が起きないのもよかった。ひたすらいろんな人物の人間模様を描いてるけど、「錯綜するストーリーが最後にひとつにつながって大団円!という期待を裏切られた」と言ってる人もいるみたいですが、そういうのがなくても楽しめた。そういう意味で、「複数の人生が交差」系だとみんな『クラッシュ』などのほうがお好みのようで、でも自分は『マグのリア』のほうが好き。『クラッシュ』はハリウッドっぽすぎる気が。「あぁ!ガソリン漏れてる!早く助け出さないと自分も逃げ遅れるぞ!あぁ!ガソリンに火が!お前は悪人じゃなかったのか!なんで助けようとする!あぁ!爆発する!ひゃあ!助かった!」(笑)みたいな。5点満点で3.5くらい。




ウディアレンの『バナナ』
たぶん3回目くらい。もちろん『アニーホール』『マンハッタン』もいいのだけど、『泥棒野郎』『ボギー!俺も男だ』『バナナ』あってのウディアレン。もっと映画に詳しければ、あるいはアメリカ人なら、もっといっぱいギャクに気づけるんだろうなあ。最後の裁判のとこの「マッコリー・ザ・シェイム!マッコリー・ザ・シェイム!」(空耳)って裁判長にまくし立てるのって何の誰のパロディなんですかね。何かの映画で見たような気もするが・・・わからん。5点満点で4.3くらい。




最近、急に「今日の1枚」の画像が貼り付けられなくなった、よくわからない。 できた。画像名の付け方がよくなかったみたい。







ああ、そうだったのか
アメリカンニューシネマ

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