『非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎』(DVD)
去年だったか、原美術館でやっていたダーガー展(←このリンクをざっくり読んでいただけるとダーガーのことがわかりやすいです)に行けず、それっきりになっていたのですがDVDが出たのでさっそく見ました。
ヘンリー・ダーガーは(アメリカの)アウトサイダー・アーティストの筆頭みたいな感じですが、やはりなかなか良かったです。(アウトサイダーアートといえば、2008年3月の「絶対唯一の表現者たち アウトサイダーアートの世界」が最近のNHK新日曜美術館の中でいちばん良かった)
演出・構成も一般的なドキュメント映画ではなくて、凝ったつくり。おまけ映像の監督インタビューを見ると、製作期間は5年だとか。海外のドキュメントとかは制作期間が想像以上に長いものが多い気がする。例えば、コッポラがお金を出してゴッドフリー・レジオが監督した『コヤニスカッツィ』など。
「ダーガー」だと思っていたら、「ダージャー」って言ってる人も多いと知った。コピー、コラージュ、トレースなどいろんな技法でアメリカの雑誌をネタにしてるはずが、妙に日本のアニメ絵を連想させるのが不思議なところ。宮崎駿のクラリスとかナウシカとかいつものミドルカットの少女みたいなやつ。ロリコンの感性は世界共通なのか?実際、この映画では監督の手でダーガー作品がアニメショーン化されて、うねうねと動く。そしてそれがまたあまり不自然じゃない。ああ、原美術館、行っとくんだった。
ダーガーの細かいことを書き出すと膨大な量になりそうなので、これくらいでやめときます。wikiの外部リンクなどからたどっていくと、はまってしまう人は無限にはまってしまう世界。
(追記)
肝心の公式サイトのリンクを忘れてました。映画『非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎』公式サイト
作品社
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これは誰にも見せるつもり無く描かれた世界
図版がきれいで見やすいです