第3回 日本ケータイ小説大賞『あたし彼女』、みたいな。それと『灰とダイヤモンド』
アタシ
最後まで
読み切ったわ
もぉ読むのは
勘弁ですけど
だからさ
ねぇ
ほめてよ
みたいな
最後の4分1あたりくらいからは比較的スムーズに読めました。最初はバカにしながら読んでましたが物語に必要な、人間の成長、自分自身との葛藤、誤解と和解などちゃんと盛り込まれてました。『アルジャーノンに花束を』の逆で、最初のひどい口語がどんどん美しい口語へと進化していくのかと思ったけど、そこまではなかった。ブログなど、これだけ世間が反応するということは、やはり人を惹き付ける何らかの力を持っているということなのでしょう。CGデザイナーの彼がイベント企画?教会の電飾仕事?後半の旅行の雪遊びの部分は「冬ソナ」?など、いろいろ思うところはありましたが。
あとがきにあったように、そしてケータイ小説の多くがそうであるように、話の大部分は実話だそうです。でも作者のkikiさんの授賞式写真を見ると、小説の中でイイ女ということになっていた主人公のルックスはフィクションだったようです。
ケータイ小説好きの藤原新也さんはこの『あたし彼女』も気に入ったんでしょうか。速水健朗さんの『ケータイ小説的。』には、藤原新也さんと、浜崎あゆみさんと、ケータイ小説の関係など、そのあたりのことがスパッときれいに書かれていて面白いです。「ケータイ小説のこの盛り上がりって、なんなのよ??」という方はどうぞ。
ところで、この小説を褒めるなら(というか世間一般の人は褒めないと思うけど)、別のケータイ小説家「ぱーぷる」こと瀬戸内寂聴さんのほうを褒めたい。
ありがと読んでくれてる人がいたなんて夢みたい嬉しいでーす
でも難しい、けど読んでくれてると思うと勇気でる。
やります、続けます。
返事おくれたのは田舎のおじいちゃんの
お通夜葬式に充電器忘れちゃったから、ドジでしょ。
ぱーぷる05/07/19:30
はじめまして♪
感想ありがとうございます
☆.。.:*(嬉´Д`嬉).。.:*☆はじめてのケータイ小説なので、マジキンチョーしてます
だから感想はとてもうれしい(^O^)/ユウリとヒカルの恋で、みんなをドキドキさせたいな!!
頑張って書き続けるので、付き合ってねo(^-^)o
ぱーぷる05/15/15:57
カキコありがとう<(_ _)>
ユーリが、みんなに応援されるように、頑張って書くね(^_-)
ヒカルの過去は、今書いているところです。
お楽しみにね(*^_^*)
ぱーぷる06/02/15:02
自作のケータイ小説『あしたの虹』に寄せられた感想に対して、ぱーぷるさん(寂聴さん)が書いた返事。『あしたの虹』執筆時は本名を公開していなかった。「いい歳した現役作家がケータイ小説書くなんて」「文体がケータイ小説になってない。」傍観者の立場から非難するのは簡単だけど。果たして自分が86歳になったとき、新しい文化に自分から飛び込んで行けるか、86歳で「マジキンチョーしてます。頑張って書き続けるので、付き合ってねo(^-^)o」と若者語&絵文字連発の文を書けるか、書く気になるか。そういう姿勢は見習いたい。それにしても「返事おくれたのは田舎のおじいちゃんのお通夜葬式に充電器忘れちゃったから、ドジでしょ。」これって、寂聴さんが本当にお通夜に充電器忘れてそう。面白い。
でもネタづくりのために、ふざけてケータイ小説を読んでいただけではなくて、まともな映画も見ました。アンジェイ・ワイダの代表作『灰とダイヤモンド』。未来を見ることがないゆえテロリストとなった青年が、あるきっかけで未来を見いだし、それゆえに悲劇が起こるという感じでしたが、でも自分にはまだまだ良さはわからなかった。歴史に翻弄されたポーランドという国をもっと知らないといけないのか、そもそも映画がわかってないのか。
読む気がしない人のための『あたし彼女』現代語訳 - 藤棚の上
知は力、しかし、いつかは衰え、死んでゆく。アルジャーノンのように。
花束を
人として
検討